建築関係者様との打合せの際、北ガスの方から営業を受けました。
「EMINEL」と呼ばれる自動暖房設備のことであり、最新のテクノロジーが搭載されているとのこと。
果たしてどのようなシステムなのか。また、コスト面はどうなのか。
導入検討として早速調査していきます。
目次
「EMINEL」の各種サービス概要について
EMINELとは家庭で使用するエネルギーを節約するためにガスや電気の使用量を「見える化」し、暖房機器を自動でコントロールするエネルギーマネジメントシステムのことです。
専用アプリで一元管理出来るのが一番の特徴です。
<各種サービス概要について>
1.専用料金メニュー「EMINEL プラン」
ガス・電気・EMINEL の省エネサポートサービスが一体となった料金メニューで、初期費用の負担がなく利用できる。
2.省エネ効果と環境貢献を実感できる「CO2買取サービス」
EMINEL を通じて実践した省エネ行動による CO2削減効果を「北ガスポイント」として還元できる。
3.安心のメンテナンスサービス「ガス機器保守サービス」
家庭用ガス機器の修理を無償で行うサービスを付帯。
4.安心・安全な暮らしを支える「かけつけサービス」
警備会社へ出動要請することで、対処員が駆けつけて安全確保につとめるサービス(オプション)を利用可能。
ただし、有料オプションとなる。
公式ページ(続き・詳細)はこちらからどうぞ
https://motto.hokkaido-gas.co.jp/product/kurashi/eminel/
導入には下記の4つを自宅に設置します。
①専用タブレット+EMINELアプリ
メイン操作端末 暖房スケジュール設定や見える化等 EMINELアプリ以外利用不可
②EMINEL ゲートウェイ
システム端末 アプリで設定したスケジュール等を指令する機器 LAN接続が必要
③マルチセンサー
温度・湿度・照度・人感センサー 壁に設置 基本2か所(リビング・寝室)
④暖房制御ユニット
エコジョーズ内部に設置 EMINELゲートウェイの指令に基づき制御する機能を有する
これらの機器が情報を双方向に伝達し、アプリ1つで暖房をコントロールすることができる仕組みになります。
「EMINEL」のメリット
自動管理システム
一般的な戸建住宅では、パネルヒーターがたくさん設置されており、これらのパネルヒーターを自分の感覚で1台ずつ、手動で管理すると思います。
お好みの「室温」をアプリで設定すれば、自動でその室温に設定されます。こちらは大きなメリットではないでしょうか。
エネルギーの見える化
EMINELアプリで、日々のガス・電気の使用量などを表示することが可能です。
また、似た世帯との比較をすることができたり、毎月の省エネ結果を、他の世帯とランキング比較することもできます。きっと使わないでしょうね。
導入費用がかからない
EMINELのシステム一式は北ガスが無償で提供してくれるようです。
キャンペーン期間で今年度は設置料も無料とのことです。
来年度以降も設置料無料になるよう進めているようですよ。
省エネ効果
マルチセンサーが不在を感知すると自動的に2℃低くなるようにしているので、自動で省エネしてくれます。
また、室内への日射量が多いと検知したとき、室温が設定温度より高くならないように、暖房運転をコントロールしてくれます。
エコジョーズのみの利用と比較すると、約20%ほど省エネになるそうです。
省エネ=CO2排出量の削減効果も期待できますね。
なんかかっこいい
暖房機器にシステムが入っていて、なんだか近未来。
ネットワークにつないで、室温管理をタブレットでできるのは画期的。エアコン暖房システムは昔からできて、アプリ操作も当たり前なので、少々遅いくらいですが。
「EMINEL」のデメリット
北ガス電気契約が条件
電力自由化により、電気契約の選択肢が多く増えました。
従来では地域の電力会社に独占されていましたが、今では様々な電力会社が参入しましたね。
今回の「EMINEL」契約にあたって、北ガス電気の契約が条件となります。
確かに北電と比べ北ガス電気は少し安いですが、更に値段の安い電力会社はまだまだあります。
よって、いくら暖房が省エネ運用できたとしても、光熱費のトータル的に安くなるのか。と疑問です。
解約後について
マルチセンサーは壁付けとなり、壁に穴を開けて設置することになります。
今後、サービスの終了や契約解除となる場合、マルチセンサーを取り外すことになりますが、壁には穴が残る状態になってしまいます。
簡単なカバーで塞ぐようですが、見た目がダサいです。
本当に得するのか料金比較してみる
自動管理システムは魅力的だが、ランニングコストはどうなのか。
筆者の家庭に当てはめ、料金比較をしていく。
電気・ガスの使用量状況
電気 約300 kWh
ガス 夏季(6ヵ月間) 約20㎥ / 冬季(6ヵ月間) 約45㎥
現プランの場合
<電気>
某電力会社
基本料金 0円 1kWh 26.4円
300kWh = 7,920円
<ガス>
北ガス ゆ~ぬっく24ネオ
基本料金 2,899円 1㎥ 93.47円 15m3を超え30m3まで
基本料金 3,364円 1㎥ 77.96円 30m3を超え80m3まで
夏季 20㎥ = 4,769円
冬季 45㎥ = 6,873円
<年間合計>
夏季 (7,920 + 4,769) × 6 = 76,134
冬季 (7,920 + 6,873) × 6 = 88,758
年間合計 164,892円
EMINELプランの場合
<電気&ガス>
基本料金 7,109円 (40A)
電気 1kWh 27.25円
ガス 1㎥ 76.15円
電気 300kWh =8,175円
ガス夏季(20㎥×0.8) = 1,218円
ガス冬季(45㎥×0.8) = 2,741円
※20Cut エコ計算
<年間合計>
夏季 (7,109 + 8,175 + 1,218) × 6 = 99,012
冬季 (7,109 + 8,175 + 2,741) × 6 = 108,150
年間合計 207,162円
比較結果
現在プラン年間 164,892円
新プラン 年間 207,162円
差額は新プランの方が年間で42,270円高くなってしまいました!
月々3500円程値上がりとなります。あれ?
EMINELプランの基本料が高い!
終わりに
以上、EMINELの紹介でした。
システムに依存するので、テクノロジーに疎い人には抵抗があるかもしれませんが、
簡単なアプリケーションを操作するのみで一度設定すればほとんど変更することはないため、気軽に利用ができます。
通常のパネルヒーターだと手動操作になるので、暖房が付いていない寒い部屋があったり、過剰な温度設定のままつけっぱなし。。。などの事態も起こりえます。
EMINELでは暖房管理ができ、家全体が一定の温度で保たれることのはストレスフリーな生活を送ることができると思います。
私は導入することにしました。
試算結果、ランニングコストが約3500円程の増加となりますが、見合うメリットがあるのではないかと思います。
管理人
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