注目のアーティスト


上野大樹さんというアーティストを、皆さんはご存知でしょうか。

山口出身のシンガー・ソングライター。

2015年からアーティスト活動をされているようです。


柔らかく繊細な声と、どこか懐かしさも覚える温かいメロディ、

大事に紡がれた言葉と、時々ハッと息をのむようなテーマを歌う方。


筆者は今年頭に知ったばかりなのですが、すっかり虜になってしまいました。

そして、いろいろ聴いていたところに発表された最新曲、『ラブソング』(2/14発売)。


上野大樹 最新曲 『ラブソング』 歌詞



歩きながら何気なく流し始めたのですが、思わず立ち止まって、

巻き戻して冒頭からきちんと聴き直し、

涙があふれました。


あの子は電車に飛び込んで

この世をそっと去ってしまった



というなかなかショッキングな歌詞から始まるこの歌。

メロディはシンプルで親しみやすくポップで明るい。


タイトルとそこから予想していた内容と、実際の歌詞の内容とのギャップに戸惑いながら、

しかし聴き入ってしまう。



あの子はいつも夢の中で

僕の前を横切る

楽しそうに歌っている

あの子を見るために目を閉じる



この曲ができたきっかけについてインタビューではこのように答えています。

「自分が電車に乗るタイミングで人身事故が起こったんですけど、

その時周りを見渡したら携帯をいじっていたり、

イライラしたりしている人ばかりで。何かすごく悲しいなぁって思ったんですよね。」

(BIG UP!zine https://big-up.style/zine/article/interview/20200910-8296より。 閲覧日:2021/4/4)


偶然か意図的かは分かりませんが、2月14日という日に

『ラブソング』というタイトルで、この歌を発表されたこと。

確かに、紛れもなく「ラブソング」で。

でも、ここにラブソングというタイトルをつける、上野さんの感性がとても素敵で、そこにも感動しました。



ラブソング ラブソング もっと広がれ

あの世とこの世がくっつくくらい

ラブソング ラブソング もっとボリュームを

あの子の耳にどうか届くように




自ら死を選ぶしかないと感じながらこの世を去っていく「あの子」たちに思いをはせ、

「ラブソング もっとボリュームを あの子の耳にどうか届くように」と祈る。

この世とあの世、そこにある隔たりをなくして…


あの世とこの世をつなぐ、個人を越えた大きな愛の歌だな、と思います。


おすすめの曲


最後に、筆者が特に好きな3曲をご紹介して、今回の記事を終わりにしたいと思います。


『おぼせ』



3.11の東日本大震災のことを思って歌なのだそうです。

「全く知らない街や人々の悲しみが身近に感じられ」

「自分自身に対する失望とかも含めて淡々と歌いたいなと思って作った曲」

と先述のインタビューで語っています。

大切に、聴いていたい曲だなと思いました。



『同じ月を見ている』 『アスヒ』


この2曲はもう。なんと言いますか、主観的に大ヒットで。

何がいいとかじゃなく、とりあえず聴いてほしいです(笑)。

というわけで、載せておきますので、ぜひ。


▼ 同じ月を見ている



▼ アスヒ



それでは今回はこのあたりで。